パトロン
とは
何か?
2年ぶりに帰ってきたあつお展、今回は「こころのきもちえほん展」を同時開催するやゆようこさんをゲストに迎え、今や飛ぶ鳥をなでる勢いのゼネラルプロデューサー、大黒鎧さんを聞き手にパトロンについて語り合いました。
大黒:
はじめまして大黒です、「帰ってきたあつお展リローデッド」のゼネラルプロデューサーを勤めています。
やゆ:
やゆです、どうぞよろしくお願いいたします。プロデューサーが青山さんから変わられたんですね。
大黒:
ええ、今回も青山がやる予定だったんですけど、人生で3回来るチャンスの2回目が来たとのことで、イビザ島へ行ったきり消息が分からなくなってしまって、、。現地のマフィアと何かあったのではないかと心配しています、、。
やゆ:
そうなんですか!命が無事だとよいですね。
大黒:
私も詳しいことは分からないんですが、かなり借金があったようで。
やゆ:
大黒さんは大丈夫なんですか?借金は。
大黒:
私は大丈夫です、家のローンがまだ残っていますけど。あと別れた妻に毎月養育費を支払っています。それはそうと今回はパトロンについてお話しようということでして。やゆさんはパトロンと聞くと何を思い浮かべますか?
やゆ:
そんなことよりも養育費は毎月いくら払っているんですか?
大黒:
え、それはちょっと。プライベートなことですし。
やゆ:
ふふ、冗談w
大黒:
嫌な汗が出てきました(笑)。では改めて、やゆさんはパトロンと聞いてどうですか?
やゆ:
欲しいです。
大黒:
ですよね。
やゆ:
・・・
大黒:
話、終わっちゃいましたね(笑)。
やゆ:
大黒さんはパトロンについてどう思っているんですか?
大黒:
今だからこそ必要だと思っています。
やゆ:
今だからこそ?
大黒:
消費税が10%に上がり、人々の不安がどんどん増してきていると感じます。そして不安になった人々は、無意識に何かを攻撃することで、自分の存在を確認するようになってしまいました。
やゆ:
それとパトロンに何の関係があるのですか?
大黒:
何かを攻撃する代わりにパトロンになれば、世界はより良くなるということです。
やゆ:
ちょっと、何言ってるか分かんない(笑)。
大黒:
不安になって不平不満を言うだけの毎日を過ごすか、パトロンになって充実した日々を過ごすか、どちらが良い人生ですか?
やゆ:
どちらも嫌です。
大黒:
話、終わっちゃいましたね(笑)。
やゆ:
この対談大丈夫なんですか?
パトロン募集中です
大黒:
実は最近、「セクハラは神様が与えた試練」という言葉が引っかかっていて。
やゆ:
今の時代にそんなこと言う人がいるんですか?
大黒:
厚木では当たり前に言われてることですね。
やゆ:
なぜそんなことがいまだに?
大黒:
大きな声で不安を煽り、人を従わせることは簡単にできます。なのでそういったやり方に手を染めてしまうのだと思います。
やゆ:
大きな声で怒鳴る人って怖いですもんね。でも子どもならともかく、普通はそういう人には近づかないと思うのですが。
大黒:
やり口として、まず口当たりのよい餌をぶらさげます。笑顔でかっこよさげなサクセスストーリーと理想を語り、獲物が網にかかるのを待ちます。一度網にからめてしまえば、あとはどうにでもできるんです。
やゆ:
それは恐ろしいですね。
大黒:
網にからまっておびえている所に、究極呪文である「神様が与えた試練」を唱えれば、使われた方はまず正気を保つことはできません。そうやって徐々にパルプンテ化していくんです。
やゆ:
一つ疑問に思うのですが、そこまで言われてどうして黙って耐えているのでしょうか?私なら絶対に従いませんけど。
大黒:
それは、「こいつなら黙って言うこと聞くな」という人を選んで言っているからです。通り魔や痴漢が無差別ではなく、自分より弱そうな者を選んでいるように、魑魅魍魎は自分の思い通りに動く人物を嗅ぎ分けるのに長けているんです。「痴漢にあったら絶対捕まえてやる」と思っていても、いざ被害を受けると怖くて声がでないことがあります。
やゆ:
ああ、でしたら「どうして黙って耐えているの?」という質問自体が魑魅魍魎を助けてしまっていることになりますね。それだと対処するのは難しいですね。
大黒:
対処方はあります、ロマンスな鏡というのをご存知でしょうか?
やゆ:
いえ、知りません。
大黒:
「あっ、なんかあやしいな」と思ったら、このロマンスな鏡で対象を写して下さい。そうすると鏡に本当の姿が写し出されるんです。
やゆ:
それってラーの鏡のことじゃないですか?
大黒:
なんですか、そのラーの鏡というのは、初耳ですね。とにかく「神様が与えた試練」と言う人には十分注意して下さい。試練とは自分で立ち向かうものであって誰かから与えられるものではないのです。
やゆ:
それは分かったのですけれど、この対談テーマは「パトロンとは何か?」ですよね。それとどう関係があるのですか?
大黒:
ないですね。
やゆ:
私は今、大黒さんのことを鏡で写したいです。
パトロン募集中です
やゆ:
今回のパトロン募集、支援額がいくらでもよいと聞いたのですが、それはなぜですか?
大黒:
支援していただく方に「値段をつける」ということを体験してもらいたいからです。「値段をつける」という行為によって得られるものがあると思って。
やゆ:
募金のようなものなのでしょうか?
大黒:
無理のない範囲で金額を決めていただくという意味ではそうだと思います。
やゆ:
1円でもいいんですか?
大黒:
もちろんです。値段をつける過程が大事なので。
やゆ:
そもそもなんですけど、クラウドファンディングじゃだめなんですか?
大黒:
クラウドファンディングだと提示額に対してのリターンや寄付の選択になってしまいます。例えば3,000円分のリターンが用意されていて、それがいいなと思った人が購入するわけです。あらかじめ用意されていたものの選択です。私がパトロンに望むのは「値段を考えるということ」です。それは創作するということです。賢い選択よりも、自分で考え、創作できる人こそパトロンとしてお近づきになりたいのです。
やゆ:
値段の限界突破ということですね。
大黒:
いえ、「舵を取れ、貴様が舵を取れ!」ということです。
やゆ:
ちょっと、何言ってるか分かんない(笑)。
大黒:
まあでも、そんなに堅苦しく考えずに「ちょっと募金してみよう」ぐらいの気持ちで参加していただけるとうれしいです。
やゆ:
大黒さんはさっきから小難しいことばかり言ってますもんね。
大黒:
あれ、わかりにくかったですか?
やゆ:
パトロンに望むのは「値段を考えること」と言っておきながら「ちょっと募金してみよう」ぐらいの気持ちで参加して、と言うのは矛盾してませんか?。
大黒:
値段はじっくり考えて欲しい、でも参加は気軽にして欲しいということです。ちょっと値段を考えてみたら、なかなかおもしろいことになったぞというのを目指しています。
やゆ:
なるほど、応募はどうやってするのですか?
大黒:
こちらの応募フォームからお申込み下さい。展示に使用されたポスター1点をお好きな金額で買い取っていただきます。みなさん、軽い気持ちで応募して下さい(笑)。
パトロン募集中です
やゆ:
パトロンにポスターを好きな値段で買い取っていただくということなのですが、展示でポスターを見る前から募集を開始しているのはなぜでしょうか?まだ見ていないものの値段を決めろと言われても困ってしまうのですが、、。
大黒:
ないものに値段をつけることはできないということですね。では保険はどうでしょうか?世の中には様々な保険があります、それはまだ来るかわからない何か、ないものにお金を払っていますよね。
やゆ:
言われてみればそうですね。
大黒:
「ある」や「ない」にとらわれてしまうと、何もとらえることができなくなってしまいます。お金だってあってないようなものではないですか。
やゆ:
お金があってないようなもの?
大黒:
電子マネーでも預金残高でもいいのですが、あれはモニターに映る数字が増えたり減ったりしているだけですよね。現金だって紙が増えてるだけとも言えます。
やゆ:
そう言われればそうですけど。
大黒:
大切なことは数字の増減ではなくて、あなたがどう考え、どう行動したかなんです。ジェムを大量に消費して、りゅうおうのつえを手に入れても、あなたがベギラマを使えるようになるわけではないんですから。
やゆ:
私がお金にものをいわせて限界突破させたりゅうおうのつえを否定するというんですか?
大黒:
お金にものをいわせて人を従えさせてくる人がいたらどうですか?「君々、セクハラは神様が与えた試練だよ」と言ってくるような。
やゆ:
もちろん嫌です。でも、4回も限界突破したのに、それを否定されると、、。
大黒:
否定したわけではありません、でも限界突破は4回で限界なんです、そして苦労したわりにはモニター上の数字が変わるだけです。一方、この展示のパトロンに限界はありません。あなたの想像力と実行力にかかっているんです。
やゆ:
とはいえ、ないものに自分で値段をつけてそれを払うなんていう人がいるんですかね?
大黒:
生きていてそんなことをする体験はなかなかありませんよね。未知の体験にお金を使うというのは「最高の贅沢」だと思います。
やゆ:
そうは言われても、、。
大黒:
それにパトロンは展示期間中も募集していますので、作品を見てから金額を決めることも可能です。
やゆ:
え、そうなんですか!
大黒:
その前に定員に達してしまったら無理なのですが、展示を見てから決めてもらうこともできます。
やゆ:
だとしたらみんな見てから決めようと思うのではないでしょうか?見ないで決めるなんてことするかなぁ。
大黒:
不安に対してばかりお金を払う社会に何か投げかけたいと思っています。そしてこれは神様が与えた試練だと思います。皆さま、ぜひパトロンになって下さい。
やゆ:
きゃは、ぱるぷんて(笑)
(対談終わりです)
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