きっかけ
やまなみ農園を知ったのはティラミスで名刺を担当した「神奈川の酒処相模屋」さんが主催するファーマーマーケットでした。
そこでやまなみ農園の鈴木さんが作った野菜を買い、その野菜のおいしさと鈴木さんがやっている提携販売というものに興味を持ちました。なぜ提携販売に興味を持ったのかというと、ちょうどその頃「食べることも愛することも、耕すことから始まる-脱ニューヨーカーのとんでもなく汚くて、ありえないほど美味しい生活」という本を読んでいて、そこに提携販売について触れる所があり、しかも提携販売の発祥は日本であるということが書いてあったからです。
やまなみ農園の野菜は美味く、興味もあったので提携販売をお願いしました。
提携販売に触れる
そんな縁があり、提携販売を開始しました。すると野菜は生産者の鈴木さん自ら届けてくれます。その際に鈴木さんは持ってきてくれた野菜の話をしてくれます。中には見たこともない野菜があり、オススメの調理法なども教えてくれます。こうして鈴木さんが来るたびに私たちは野菜について様々なことを知るようになりました。
良いことばかりではない
安くて、うまくて、安心できる。「提携販売は良いところしかないじゃないか」と思うけれど、不便な所もあります。スーパーのように一年中同じ品揃えがあるわけではないし、天候が悪ければセット野菜の量も減ってしまいます。しかし私たちはそれを不便だとは思いませんでした。それは「どうしてそうなるのか?」ということを鈴木さんがちゃんと説明してくれていたからです。
パンフレット制作の依頼
提携販売をはじめてから一年ほどたったころでしょうか、鈴木さんから提携販売先を増やすためのパンフレットの依頼をいただきました。
「便利=良い」というわけではない
私たちが提携販売で知ったことは、便利さと引き換えに失っていた多くの事でした。旬の素材を新鮮にいただくことや、作っている人から直接買えるうれしさ、天候や野生動物は自分たちが食べる野菜をおびやかす存在でもあること。欲しい物がいつでも手に入るということがあやしく思えたりもしました。
言いたい事がありすぎて
鈴木さんから聞いたやまなみ農園のこと、私たちの思うやまなみ農園のこと、全てをあげるとA5のスペースに収まるものではありません。これはぜひ言っておきたいというものを選別してもまだ収まる感じはありませんでした。
そこで私たちがなぜやまなみ農園の提携販売を続けているのかを考えました。そうして気がついたのは、私たちはやまなみ農園から野菜だけを買っているわけではなく、鈴木さんから野菜を通して色々な体験を含めてお金を払っているということでした。
全部言わなくても
「鈴木さんのやっているやまなみ農園に興味をもってもらう」という所さえパンフレットで出来れば、きっとやまなみ農園の良さは鈴木さんを通して分かってもらえると考えました。入り口は少しカジュアルに、そう考えるとパンフレットにのせるべきことが見えてきました。
おいしいを使わずにおいしいと思ってもらう
やまなみ農園の野菜を表現する時に「おいしい」と表記するのは「何かちがうな」という気持ちがありました。おいしい理由をあれこれ書いて「だからおいしいんだ」というのも違う気がします。パンフレットを見てくれた方が「ああ、ここの野菜おいしそうだなあ、頼んでみようかな」と思ってくれる。そんなものにしたいと思いました。なのでパンフレットのどこを見ても「おいしい」とは書いてありません。最終的においしいかどうかを判断するのはパンフレットを見た人、鈴木さんから野菜を提携して食べた人が思ってもらうことだと思ったのです。
完成したパンフレット
鈴木さんが自分で作っていたパンフレットとティラミスで制作したパンフレット。農園に対する思いは同じですが、それを人につたえるアプローチを見直すと出来上がるものもちがいます。
私たちはより多くの人がやまなみ農園を通して提携販売の楽しさを体験することは、社会にとってよいことだと思っています。今回つくったパンフレットがその助けになれば、社会貢献になるのではないかと思いました。
どんなことでもお気軽にお問い合わせ下さい。
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