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描いた絵、どうする?

こんにちは、青空おやつの松村です。

青空おやつで描かれた絵は、「持ち帰る」か「預ける」の二つの選択肢があります。どちらを選んでいただいても構いません。

お子さんが小さいほど、描いた絵を持ち帰ることを選びます。彼らにとって、自分の手で生み出した作品は、かけがえのない宝物。その純粋な「これが好き」「これが大切」という気持ちは、まさに健やかな自己肯定感の表れだと私たちは感じています。自分の感性や創造性を素直に肯定し、それを大切に抱きしめる姿は、私たち大人にとっても、どこか忘れかけていた大切な感覚を思い出させてくれます。

しかし、大人になるとどうでしょうか?社会で様々な経験を積む中で、私たちは無意識のうちに「周りの目」や「常識」を意識し、「自分の気持ちを優先していいのだろうか?」とためらいを感じることがあります。

例えば、青空おやつにご理解のある保護者の方の中には、「絵を置いていかないと運営に迷惑をかけてしまうのでは」といった、周りへの配慮や遠慮から、ご自身の子どもが絵を持ち帰ることにためらいを感じる方もいらっしゃいます。

ですが、どうかご心配なく。子どもたちが描いた絵は、私たちにとっては何よりも嬉しいものです。実際、参加者の半数の方が絵を持ち帰られていますし、青空おやつはこれまで問題なく運営を続けられています。(ちなみに、おかげさまで皆様からの温かいご寄付が途絶えることなく、活動開始から5年間、一度も休止することなく開催できています。この場を借りて心より感謝申し上げます。)

あなたの絵は、あなたのもの

絵を持ち帰ることも、預けることも、どちらも大切な選択です。
子どもが心を込めて描いた絵は、他ならぬ「子どもの作品」です。
子どもの気持ちを一番に尊重し、自由に選んでいただければ幸いです。

ラッピングバスのデザインができるまで

こちらでは、Tiramisuがデザインを担当させていただいた、厚木市制70周年記念ラッピングバスのデザイン制作プロセスをご紹介します。

制作スケジュール

・5/28:デザイン依頼
・6/28:70周年ロゴ決定(公募)
・7/09:デザインデータ入稿
・7/19:色校正
・8/02:ラッピング施工
・8/03:ラッピングバス運行開始

デザインのご依頼から入稿まで、約1ヶ月というタイトなスケジュールで進行しました。この約30日間を、アイデア出し、制作、修正にそれぞれ10日間ずつ充て、効率的な進行を心がけました。もちろん、他の業務と並行していたため、実際にデザインにかけられる時間はさらに限られていました。

私の制作スタイルは、単に時間をかければ良いというものではありません。各案件には「最適な時間」があると考えています。長すぎず短すぎず、その最適な時間を見極めることが、良い結果に繋がると信じています。

制作ノート

「厚木市を表すもので、過去から現在、そして未来まで消えずに残るものは何か?」その問いから生まれたのが、厚木市の市章と市の花「さつき」を組み合わせたデザインです。

厚木市の市章は昭和25年から受け継がれており、「あつぎ」の3文字と鮎3尾を「あ」の字型に図案化し、市民の和合と発展を象徴しています。また、厚木市の花「さつき」は、豊かな自然を表す代表的な花です。この二つをデザインの主要なモチーフとしました。

さつきの花をモチーフにすると決めた後、まずは事務所の前に咲くさつきをじっくり観察し、その構造を分解するところから始めました。


さつきの花のイメージを掴むため、まずはAIでの画像生成を試みました。しかし、残念ながら求めている「これはいけそうだ!」という手応えは得られず、気持ちを切り替えて次のアプローチへと進みました。


ラッピングバスのデザインにはいくつかの制約があります。特に上部の赤い部分にはデザインを配置できません。他にも細かな規定があるため、ここでは割愛します。また、デザインはバス会社だけでなく、行政案件の場合は行政の審査もクリアする必要があります。


まずは、さつきの写真を切り抜いてバスのレイアウトに配置し、イメージを確認しました。この段階ではまだ半信半疑でしたが、「これなら何とかいけるかもしれない」という手応えも同時に感じられました。


次に、さつきのグラフィックを丁寧に作り込み、デザインとして機能するかどうかを検討しました。


「ハレの舞台」にふさわしい、記憶に残るグラフィックイメージをさつきの花で表現することを目指しました。特に、第一印象で華やかさと洗練さを感じさせるよう、形と色に細心の注意を払いました。さらに、さつきの花と市章の形状が似ている点に着目。並べた際に相性が良く、統一感のあるデザインになるよう工夫しました。


市制70周年という節目を、単なる数字としてではなく、厚木の歴史と未来を繋ぐものとして表現したいと考えました。これまでの60年、50年、40年といった歩みが現在の豊かな厚木を築き、それがさらに次の時代へと発展していく。この思いを込めて、市章の隣に1から70までの数字を配置しました。これは、過去の積み重ねと現在の繁栄を祝い、そしてバス後部に掲げたキャッチフレーズが示す未来へと、その思いを繋いでいくことを象徴しています。


市章は一定のパターンに限定せず、バスの形状に合わせた有機的な配置を施しました。市章が集まって動きを持つことで、厚木市民の和合を表現しています。配置は完全に自由ではなく、社会のルールのように一定の規則性を持たせています。また、鮎が泳いでいる様子も想起させるデザインとなっており、市章の由来である「あつぎ」と「鮎」の両方の意味を含ませています。


バスの右側と左側で異なるデザインを制作しました。規則性を持たせつつも動きを感じさせるデザインになるよう調整を重ね、「これならいける」という確かな手応えを得ることができました。

初稿


提出した初稿がこちらです。

修正稿

初稿提出後、「ドアの70周年をもっと目立たせてほしい」という要望と、「バス後方の誕生日ケーキを外してほしい」という要望がありました。


初稿では、厚木の市章に1から70までのナンバーを添え、1をバースデーケーキに見立て、厚木名産の苺で厚木の誕生を表現していました。


バス後方の誕生日ケーキを外すとデザインのバランスが崩れるため、代わりに「70th anniversary Atsugi City」と「1 February 2025」を追加しました。

また、「ドアの70周年をもっと目立たせてほしい」というリクエストには、ドアのデザインを2パターン用意し、その中からB案が採用されました。

決定稿

こうして、厚木市制70周年記念ラッピングバスのデザインは形になりました。私自身、初めての試みだったため、この貴重な経験を備忘録として、またこれから同様のデザインに挑戦される方々の一助となることを願って、ここに記録しました。

お問い合わせ

どんなことでもお気軽にお問い合わせ下さい。

小さな手が描くもの

子どもが初めてクレヨンを握る瞬間、それは小さな冒険の始まりです。ぎゅっと力を入れすぎて折ってしまったり、紙ではなく手や服に色をつけたり。それでも、白い紙に向かって線を走らせる姿はまっすぐで愛おしいです。

青空おやつでは、お題はありますが「これを描こうね」とすすめることはありません。子どもたちは自由にクレヨンを走らせ、思い思いの線を描きます。まっすぐな線を引こうとしても、どこかでくねくねと曲がったり、円を描くつもりがぐるぐるとどこまでも広がったりします。そこには意図のない純粋さがあり、その線はどこかアーティストのデッサンにも似ているように感じます。

小さな子どもたちの線は、どれも美しいです。うまく描こうという意識のない、ただ心のままに動かした線。その自由さが、私の目にはかえって輝いて見えます。

青空おやつの時間は、そんな純粋な線が生まれる場でもあります。まだ言葉にならない気持ちが、紙の上にそっと残っていきます。その線には意味があるのかもしれませんし、ないのかもしれません。でも、「楽しい」という気持ちがそこにあるなら、それだけで十分なのだと思います。

子どもたちの絵は下記で交換することができます。


おやつのたねでのご協力
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【記号】10930
【番号】35756101
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【店番】098
【預金種目】普通預金
【口座番号】3575610

お手数ですが、送金いただきましたらその旨oyatsu@tirami-su.comまでご連絡いただけると幸いです。

人生は海老フライで決まらない

「じゃあ、つまんないね。」

その言葉を聞いたとき、私は少し驚きました。海老を食べられないだけで、そんな風に決めつけられるなんて。

「すごく楽しいですよ。」

そう答えると、相手は少し戸惑ったような表情を浮かべ、こう尋ねました。

「だって、海老フライも食べられないんでしょ? 」

その質問に、一瞬どう返せばいいか迷いました。たぶん、相手にとっては、美味しいものを食べることが人生の楽しみそのものなのだと思います。好きな料理を味わえないと、日常が台無しになってしまうと感じるのかもしれません。

でも、私の人生は、たった一つの出来事で決まるものではありません。映画がたくさんのシーンでできているように、私の日々もさまざまな瞬間が重なってできています。もし、相手が一部の出来事だけで全体を判断するなら、それは本の表紙だけで結末を決めるようなものです。

実は私には、秘めていた感情がありました。目の前の相手が、ほんの一部分だけを見て「つまらない」と決めつけるその態度には、その人自身の視野の狭さがにじんでいるように感じたのです。もちろん、その気持ちは直接は伝えませんでしたが、どこかで伝わっていたのかもしれません。

ワークショップ:こころの

←小さなことば

お母さんにもおやつを


「母親って大変だな」
アミューあつぎで「青空おやつ」を開くようになってから、私はますますそう感じるようになりました。

アミューあつぎは公園と違い、来てくれる子どもたちは、1歳から5歳くらいまでの未就学児が多い。さっきまで眠そうにしていたのに、急に元気になったりするお年頃だ。そんな子どもたちのそばには、いつもお母さんたちの姿がある。彼女たちは、子どもの目まぐるしく変わる要求に応え続けている。

ふと思い立ち、お母さんたちにもおやつを渡してみた。すると、少し驚いた顔をして「いいんですか?」と言いながら、ほんの少しだけ肩の力が抜けるのがわかった。

子どもが安心して楽しむには、お母さんにもほっとする時間が必要なのだ。

これからアミューあつぎで「青空おやつ」を開くときは、お母さんにもおやつを用意したいと思っています。この小さな試みに賛同してくださる方がいたら、ぜひこちらのリンク先からご協力ください。

青空おやつには、いろんな関わり方があります。下に詳しい案内を載せていますので、気になる方はぜひご覧ください!


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4)ボランティアを募集しています。
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B品という世界

印刷物が届いた。手に取って、ぱらぱらとページをめくる。ふと、指が止まった。スレがある。思ったよりも大きい。うっすらではなく、しっかりと。

こういうのは気になる。仕方がない。デザインを生業にしていると、こういう細部にどうしても目が行ってしまうものだ。

気になったら、とりあえず聞いてみる。電話をかける。印刷会社の担当者が出た。要件を伝えると、向こうは落ち着いた声でこう言った。

「スレはありますが、文字は読めますよ。」

なるほど、確かに、読める。読めるには読める。でも、それでいいのか。

これを手に取った人は、ただ「読める」と思うのか、それとも「なんだか汚れている」と感じるのか。

「文字は読める」—— それが基準になるなら、ずいぶんと潔い話だ。刷り直すよりも、そのまま使った方がいい。エコロジーの観点からすれば、たしかに正しい。インクも紙もエネルギーも余計に使わずに済む。

でも、だからといって見た目の問題を無視していいのか。「ミスプリントですか?」と問われるような仕上がりなら、デザインとしては失格ではないか。

こだわる。けれど、こだわりがムダを生むこともある。デザインとは、そういう矛盾を抱えながら進めていくものなのかもしれない。もし社会全体が「文字は読めればOK」という基準を受け入れたら、どれほどの印刷物がB品にならずに済むだろう。どれほどの資源が無駄にならずに済むだろう。

エコとかサステナブルとか、最近はよく聞くけれど、それは本当に無駄をなくすためのものなのか。それとも、作り手の気休めに過ぎないのか。

意識を変えるには、社会全体が動かなければならない。でも、一人でどうにかできるものでもない。

それでも、デザインで何かを変えられるなら。それができたら、どんなに楽しいだろう。

お問い合わせ

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青空おやつ 4年目のつながり


こんにちは、松村です。

12月7日、今年最後の「青空おやつ」を開催しました。始めたのは2020年で、もう4年目です。最初は「あつぎ中央公園」だけでしたが、今では「厚木北児童館」や「アミューあつぎ屋内広場 sola」にも広がって、地域とのつながりが増えています。

この活動を続けてきて、子どもたちは昔に比べて大事にされているなと感じます。でも、その分、お母さんたちがしんどい思いをしている気がします。昔に比べて、今のお母さんは精神的にきついんじゃないかなって。

だから、子育てで頑張っているお母さんたちが少しでも楽になるように、何かできることを考えています。とりあえず、来年1月の青空おやつでは、お母さんたちにもおやつを用意しようと思っています。

青空おやつには、いろんな関わり方があります。下に詳しい案内を載せていますので、気になる方はぜひご覧ください!


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2025年版あつおカレンダーご予約(受付終了)

◯完全受注生産

あつおカレンダーは完全受注生産です。ご希望の方は下にあるフォームからご予約ください。

◯仕様

卓上カレンダー
サイズ:14.5×12cm
13P(表紙+12ヶ月)
RGB印刷

↑参考:去年のカレンダー

来年の「あつおカレンダー」は、ラッキーアイテムとして知られる「しろへびあつお」が、あなたの一年を応援します!再生と変化のシンボルである白蛇をモチーフにしたカレンダーは、金運や幸運を呼び込むお守りとしてもぴったりです。

✨カレンダーのポイント✨


❶月曜日の青色
Blue Mondayを表現。今までのカレンダーにない概念を追加して、あなたのライフスタイルに変化を促します。

❷月曜日はウンジャラゲ
Blue Mondayと志村イズムを掛け合わせることによって、ハイエナジーの加護が宿ります。

❸週末に向けて太くなるフォント
よーく見ると違いがわかります。これによってあなたの残りパワーを確認!

❹新月・満月の日を記載
新月は何か新しいことを始めるのに最適と考えられています。満月は月が最も明るく輝く時期で、エネルギーが高まるとされています。新しい目標を高エネルギーでこなせる日が早わかりになります!

❺残りの週がひと目でわかる!
日々を週ごとに捉えることで、生活に深みが生まれ、これからの人生をより有意義に過ごすためのヒントになります。

❻週ごとに違うヨコ線
視覚的に週ごとの変化を意識させ、❺と組み合わせることで、より充実したライフスタイルが実現します。

❼永遠の夏休み
あつおカレンダー購入者の権利です。

❽和暦も西暦も
ありそうでない、両方併記!

このようにあつおカレンダーは日々をおだやか&刺激的に過ごすためにカレンダーの構造から考え抜き、年々進化しています。

こちらに加えて、あつおが12ヶ月に渡ってあなたに語りかけるヴィジュアル!(鋭意作成中!!)

◯価格

¥1,000(税込)

◯申し込み締切

11月24(日)23:59まで

◯郵送をご希望の方

郵送をご希望の方は、こちらのウェブストアからお買い求めください。

◯引き取り日

12月13日(金)
時間:14:00〜19:00

12月14日(土)
時間:13:00〜16:00

場所:風を売る商店
*引き取り日に都合がつかない方はご相談下さい。

◯予約するでし↓

    お名前

    おメールアドレス

    お個数

    お一言(なければ空白)

    青空おやつ in アミューあつぎ

    こんにちは、松村です。
    青空おやつ in アミューあつぎが開催決定しました。

    日時:9月7日(土) 13:30頃〜
    場所:アミューあつぎ8階 屋内広場sola
    費用:無料
    予約:不要

    おやつがなくなり次第終了
    どなたでも参加いただけます。

    アミューあつぎ9Fで開催している「広報あつぎ連携企画:青空おやつ展」が1周年を迎えようとしています。

    現在、65枚の絵が新しい持ち主と出会い、未来のおやつへと姿を変えました。

    近年の猛暑で公園に人がいないため「涼しく過ごせる室内の開催場所はないだろうか」と考えるようになりました。

    展示会場のアミューあつぎには、石上純也さんが設計した屋内広場solaがあり、そこで開催できたらいいなとお願いしてみたところ、なんと開催できることになりました。

    どなたでも参加いただけます、お気軽にご参加ください。

    開催中!
    広報あつぎ連携企画:青空おやつ展

    開催時間:9〜22時(映画館の開館時間)
    会場:アミューあつぎ9F

    青空おやつについて