なぜ私たちは漫画を理解できるのでしょうか?
こちらを見てください。
なんとなく何がおこっているのか理解できませんか?
これは私たちが吹き出しやコマ割り、集中線にどんな意味があるか という漫画の記号をわかっているからです。
私たちはひらがなを理解することができます、それは国語の授業で習ったからです。では漫画の記号はどこで誰にならったのでしょうか?
漫画の読解力はどこでならったわけでもなく、漫画を読むことによって自然と身についているわけです。これはわざわざ勉強せずともグラフィックの文法を身につけていると言い換えてもよいでしょう。
「漫画ばっかり読んでないで勉強しなさい!」 という表現はいささか古いものだよな、と。漫画はグラフィック的には宝の山で、それを感覚的に身につけることのできる素晴らしいものなのですから。
神奈川県厚木市にある株式会社アイビーリフォームさまのロゴ、看板、現場シートをデザインさせていただきました。
まじめをデザインに
代表の小口さまはとにかく「まじめ」な方です。そして「職人の世界では、よい仕事をする人ほど真面目である」と確信されておられます。そこで『いかに「まじめ」を削り出すことができるか』というのが私たちの課題となりました。
職人×まじめ=
安心感を与えながらも、親しみやすいもの。明朝体で「まじめ」なイメージ、筆の躍動感で「職人」のイメージ、二つをあわせもった書体を作成しました。
シンボルマークは「家」を連想し、親しみがあり、わかりやすく、記憶にのこるもの。屋根部分は「人」という文字を意識しています。マークに使われている赤は「まじめな炎が燃えているさま」を表現しています。まじめな職人の内側にいつもきちんと燃えている火種の赤です。
看板デザイン
現場シートデザイン
「まじめ」というのは職人によって積み重ねられ、簡単にまねする事のできない強い武器である。そのコンセプトの元にデザインをさせていただきました。
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平面の階層というと難しくきこえますが、見ていただければ簡単です。
この画像、どう見えますか?
このような二つの画像がくっついてると思いましたか?
それともこのように正方形に黒い図形が乗っかっていると思いましたか?
同じ図形をみてもこのようにちがう解釈ができます。しかし、どちらも平面を立体的に見ているということを感じていただけたと思います。
平面なのに立体?
この矛盾がグラフィックの面白いところです。平面に階層を与えることができる、時には次元まで越えてしまうのです。
紙一枚で次元を越えてしまうことができる、グラフィックの力は偉大です。
参考)デザインの手がかり
8月がはじまりました、暑い中いかがおすごしでしょうか?
コーヒーカップに「甘い」と書いてあったら、私たちはそのコーヒーを甘いものとして扱います。
それはつまりグラフィックが味覚にまで影響を与えることができるということです。
そして素晴らしいことにヴィジュアル化することによって「へいわ味の紅茶」という本来なら存在しなかったはずの物もつくれてしまうのです。
それってすごいことだと思いませんか?
BjörkのVR(バーチャル・リアリティ)作品が日本で見られるとのことで、最終日に行ってきました。
3作品を見ることができたのですが、中でも最後の「Not Get VR」がすごかったです。
曲が進むにつれ、子どもほどの大きさのBjorkのようなものが徐々に大きくなっていくのですが、それは明らかに映し出されたものだと分かっているのに「さわってみたい」と思ってしまうようなものでした。映し出されたデータに実態があるわけないのになぜあんなにも「触れてみたい」と思ったのか、すごく不思議な感覚を体験しました。
Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験
http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/bjorkdigital.html
Björk Digital: ‘Notget’ VRX
http://rewind.co/portfolio/bjo%CC%88rk_digital_vrx/
パーソナルハピネス株式会社さまの新サービス、「プロマネの道具箱」のリーフレットを制作いたしました。
道具箱と三角のイメージで。上質紙のしっとりとした感じの手触り。
しあわせな社会をつくるには、まずはいいチームづくり。
メンバーの得意なところ、役割、持ってるスキルを活かせるよう「道具箱」からアイテムを出してチームを円滑に動かすことが、プロジェクトマネージメント。
ただスケジュール管理をするじゃないんだと、お話を伺って知りました。
三角を使って表現。
三角を組み合わせると 四角にも、六角形にも、八角形にも、円に近いカタチにも もちろん、大きな三角にもなれます。
また、逆の発想で、四角、六角形、八角形は三角からできています。
チームもそういう風なのかなと。
六角形は道具箱をイメージ
道具箱の中から、いろんなアイデア、アイテムが出てきます。
なぜか話してしまう。
代表取締役の猪瀬さんとお話していると、なぜだか聞かれてもいないし、話すつもりもなかったのに、、ということまで自然にスルスルと話してしまい、なぜかすっきりします。
「雑談チケット」というおもしろいサービスがついています。
必要な人に大切に読んでほしい。
サービス案内というよりも、「お手紙」のように読んでもらえたらと、封筒をイメージしたデザインになっています。
手に取ったときに、ちょっとだけ「違う」と思ってもらえる上質紙。しっとりとした手触りの仕上がりです。
お手紙のようなイメージです
これが猪瀬さんらしいサービス
いろんな立場のいろんな人の気持ちや仕事がわかる。
そんな猪瀬さんが目指すのは、明るい雰囲気の一人ひとりが自分の持ち場で活躍できるチームづくり。
そして、何よりも、明るい雰囲気で生み出されたものは、お客様に感動や喜びを与える特別なチカラがあるそうです。
代表取締役の猪瀬さんは、あのファミコンソフトを作った人です。
こころの余裕が、自分のベストパフォーマンスを出せる最大のツールなのかもしれません。
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グッドデザイン賞を受賞した「カメラスリング」を開発する、サクラスリングプロジェクト さまのホームページを制作させていただきました。
つなぐということ
機能的で快適。今までになかったストールのようなカメラストラップはやさしく、おしゃれにカメラと人をつなぎます。「つなぐ」というキーワードはこれからの社会にはとても重要なものになってくると思います。二つのものがそこにあるならば、対立したりさせるのではなく、「いろいろなものをデザインでつなげたら楽しいだろうな」と思います。
http://sakurasling.com/
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厚木産の津久井在来大豆のみでつくられた納豆「さがみのおとめ」のパッケージラベルをデザインさせていただきました。
昔ながらのろう紙・松経木による三角包装でていねいに手作りされた納豆。
津久井在来大豆
津久井在来大豆は糖度が高いのが特徴で、神奈川県津久井地区の農家で自家用に作られ、「おいしいから」という理由で市場には出回らずに残ってきた大豆です。ただ、それを加工して食べるには職人の高い技術なしに商品化は難しいと言われています。
厚木産の津久井在来大豆を表す家紋風アイコンを製作しました。
相模屋さんからの依頼
厚木で酒処を営む相模屋さん、普段おつきあいのある厚木の農家さんが作った津久井在来の大豆のおいしさに驚き、これをつかって何かできないかと考えたそうです。そしておつきあいのある高い技術を持った納豆職人さんに頼んで納豆をつくってもらったら、とてもおいしい納豆ができあがりました。そこで相模屋さんとおつきあいのあるティラミスに「ラベルをデザインしてもらえないか?」というお話をいただきました。
人の縁から生まれた納豆
相模屋さん、厚木の農家さん、高い技術をもった納豆職人さんが関わってできた納豆、ラベルにも人の縁をデザインしました。
商品タイトルは大山の一部を思わせながら、三角包装に合う三角形をかたちづくっています。 三つのマークは人を表し、大山のイラストも人をモチーフとした線で構成されています。
ろう引き紙の質感を損なわないよう紙はトレーシングペーパーを使いました。トレーシングペーパーの透けがどこか懐かしさを感じさせます。
人が集まっておいしいものができる、そういうのっていいなあとしみじみ思いました。
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お蕎麦屋さんで頼んだお酒のグラスが金継ぎされていました。
直して使おうという思いやり、割れたマイナス部分に新たに加えられた美しさ、すべてがよい感じにデザインされている。
ティラミスでやりたいのってこういうことなんだよなぁ。
大事に使ってもらえるものをつくりたい、心を込めて。
様々な解釈と視点があるからこそ、この世界は自由で豊かですばらしいのだと。
映画「FAKE 」のパンフレットから森達也さんの言葉。監督の作品は毎回揺さぶられてしまいます。
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神奈川県厚木市から、デザインとアイデアとやさしさと