世界はゆっくり変わってゆく

私が小学生だった頃、給食の好き嫌いは認められていませんでした。苦手なものが出ると、時間内に食べ終わらなければなりません。もし食べられなかったら、みんなが休み時間に遊んでいる間も、ずっと食べ続けさせられました。

無理やり食べさせられたせいで、私は吐いてしまったことがあります。そして、その吐いたものを自分で片付けさせられました。泣きながら雑巾で拭いたことを、今でもはっきり覚えています。

今なら「虐待だ」と言う人もいるかもしれません。でも、当時の私は「好き嫌いをする自分が悪い」と思っていました。

時が経ち、今では無理に給食を食べさせることはないと知りました。そのとき初めて、「ああ、よかった。やっぱりあれはおかしかったんだ」と思えたのです。

大人だからといって、みんながそうしているからといって、それが正しいとは限りません。でも、大人が力を使って要求すれば、子どもは従うしかないのです。

だからこそ、「おかしい」と思う気持ちを大切にしてほしい。たとえ周りに賛同してくれる人が一人もいなくても、自分を信じることをやめないでほしい。

もし、「普通」や「あたり前」という言葉をまとって押しつけてくる人がいても、気にする必要はありません。そういう人たちは、普通に縛られなければ何もできない、弱い人なのです。

あなたがのみ込まれないことで、どこかで救われる人がいる。
それを、どうか忘れないでください。

ワークショップ:こころの

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