「日誌」カテゴリーアーカイブ

平面の階層について

平面の階層というと難しくきこえますが、見ていただければ簡単です。
 

この画像を見てどうですか?この画像、どう見えますか?

 

03このような二つの画像がくっついてると思いましたか?

 

02それともこのように正方形に黒い図形が乗っかっていると思いましたか?

 

同じ図形をみてもこのようにちがう解釈ができます。しかし、どちらも平面を立体的に見ているということを感じていただけたと思います。

平面なのに立体?

この矛盾がグラフィックの面白いところです。平面に階層を与えることができる、時には次元まで越えてしまうのです。

紙一枚で次元を越えてしまうことができる、グラフィックの力は偉大です。

参考)デザインの手がかり

ヴィジュアル化するということ

8月がはじまりました、暑い中いかがおすごしでしょうか?

コーヒーカップに「甘い」と書いてあったら、私たちはそのコーヒーを甘いものとして扱います。

それはつまりグラフィックが味覚にまで影響を与えることができるということです。

そして素晴らしいことにヴィジュアル化することによって「へいわ味の紅茶」という本来なら存在しなかったはずの物もつくれてしまうのです。

それってすごいことだと思いませんか?

Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験

BjörkのVR(バーチャル・リアリティ)作品が日本で見られるとのことで、最終日に行ってきました。

3作品を見ることができたのですが、中でも最後の「Not Get VR」がすごかったです。
曲が進むにつれ、子どもほどの大きさのBjorkのようなものが徐々に大きくなっていくのですが、それは明らかに映し出されたものだと分かっているのに「さわってみたい」と思ってしまうようなものでした。映し出されたデータに実態があるわけないのになぜあんなにも「触れてみたい」と思ったのか、すごく不思議な感覚を体験しました。

Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験
http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/bjorkdigital.html

Björk Digital: ‘Notget’ VRX
http://rewind.co/portfolio/bjo%CC%88rk_digital_vrx/

金継ぎ

お蕎麦屋さんで頼んだお酒のグラスが金継ぎされていました。

直して使おうという思いやり、割れたマイナス部分に新たに加えられた美しさ、すべてがよい感じにデザインされている。

ティラミスでやりたいのってこういうことなんだよなぁ。

大事に使ってもらえるものをつくりたい、心を込めて。

LOVELY QUOTES VIA 世界のグラフィックデザイン5 パッケージ

それにつけても、と思う。「ものを包むということは、心を包むということだ」という故安藤鶴夫氏のことばは、たとえ時代がどのように変わっても、結局、かわることのないパッケージの本質を、実に見事にいい得ている、と。パッケージに付随するさまざまな要素や条件をギリギリのところまではぎ取って、なおかつ残る最後のもの、それは再三いうように「人間自身」である。そして、人間を人間たらしめているものは、心なのだ。

via 世界のグラフィックデザイン5 パッケージ 岡秀行編 1974年 講談社